商品:刺繍ワッペン/アラビア文字刺繡ワッペン
関連:刺繍作家リダさん

パレスチナで営まれる刺繍は、紀元前6000年の手刺繍にまで遡ります。20世紀までは草木染め、織もすべて手織りのものでした。この地域のほとんどを占めた農民女性の日常着であり、晴れ着としても重厚な刺繍が華を添えてきました。刺繍の腕前は女性のコミュニティでの地位とは切っても切れない関係にありました。

様々な王朝の支配を受けてきたこの地域では、従って各支配文化の衣装の影響を受けて土着の装いも発展してきました。そして、800あった村それぞれに固有のデザインや組み合わせがあり、他村との差異を競っていたのです。同じ植物を模した紋様でも地域によって呼称やモチーフの表現が異なっていたりして面白いのも特徴です。

加えてパレスチナに隣接する地域からの影響もあり、シリアや東欧の衣装にそれを見とめることが出来ます。